ネットの情報を鵜呑みに…
攻撃してしまった結果、犯罪者に?

インターネット上ではさまざまな情報を入手することが可能です。しかし、なかには根拠のない嘘の情報も含まれていることを理解しておかなければなりません。
今回ご紹介する事例は、無実の人をネット上で攻撃してしまい、訴訟問題にまで発展しそうになった事例です。
なぜ、このような事例が起きてしまったのか、原因からトラブルに巻き込まれないための対処法について解説していきます。

嘘を公にする風評被害
いつの間にか犯罪者に?

Aさんは、20代後半の男性会社員。ある朝Aさんがテレビを見ていると、放火事件に関するニュースが報道されていました。この事件で小さいお子さんを含む家族が被害に遭ったという報道を見て、「かわいそうに。怖い事件だな…。」と思ったそうです。

その日、Aさんは業務上のトラブルに対応していたこともあり、イライラしながら帰宅しました。帰宅した後にリラックスしようとインターネットを見ていると、ネット掲示板で朝にテレビで見た放火事件の犯人についての続報が出ていることに気が付きます。テレビや新聞などのマスメディアではまだ報道されていませんでしたが、ネットの特定班により、この事件の犯人は近くに住む男性会社員のBさんであるとされていました。
ネットの特定班とは、報道されている情報やネット上の情報から、名前や住所など何らかの情報を特定・推定するユーザーの総称です。

掲示板には数々のテキストや画像などの証拠情報が併せて掲載されており、Aさんは信ぴょう性が高いと感じました。Bさんと思われるSNSアカウントの書き込みには「むしゃくしゃする」や「幸せそうな家に火をつけてやりたい」といったネガティブな発言が見られたり、爆竹などで騒ぐ過激な動画もアップしていたため、ネットユーザーからは犯人として扱われていたそうです。

Aさんはイライラしていたこともあって、他のネットユーザーがやっているように、BさんのSNSアカウントに対し「この放火魔!」といったような投稿を繰り返し行いました。投稿を行うと、むしゃくしゃしていた気持ちが軽くなり、どんどん発言が過激になっていきました。

ネットの情報からBさんを放火犯だと思い込んだAさんは、Bさんについてまとめられている情報を他の掲示板やブログのコメント欄などに貼り付けて拡散したそうです。コメント投稿や拡散で憂さ晴らしができたAさんは、スッキリして行動をやめました。

その後しばらく経って、Aさんがいつものようにテレビを見ていると、少し前にあった放火事件の犯人が逮捕されたというニュースが報道されました。