これってネットストーカー…?被害事例や対処法をご紹介

インターネットが発達した現在では、現実世界とネットの境目が徐々に薄れつつあります。TwitterやInstagramといったSNSサービスやブログなど、多くの人がインターネット上で情報を発信してコミュニケーションを取っており、特にSNSは人同士の距離感や距離の取り方を、急速に変化させました。それに伴って生まれた問題の1つが、ネットストーカーによる被害です。

今回は、ネットストーカーの定義と被害の例、被害に遭ったときの対処法や予防策について解説していきます。

ネットストーカーの定義とは

ネットストーカーは「サイバーストーカー」とも呼ばれ、インターネットを通じてストーカー行為をおこなう人物のことを指します。具体的にはメールやSNS、ブログなどを利用して特定の人物にしつこくつきまとい、メールを何十通~何百通と送りつけたり、ブログのコメント欄に執拗に投稿を行うなどの迷惑行為を行います。

ネットストーカーに限らず、ストーカーによる被害や相談は近年高い水準を推移しています。警察庁が平成30年に公開した資料「平成 30 年におけるストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等への対応状況について(警察庁)」によれば、ストーカー事案の相談等状況は、平成23年で14,618件、平成30年で21,556件にまで増加しています。

ネットストーカーに該当する行為とは?

ネットストーカーによる被害には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、私たちの身の回りで起こり得る被害例と、ストーカー規制法について解説します。

ネットストーカーによる被害例

ネットストーカーによる被害例には、以下のようなものがあります。

  • SNSやブログなどに好意を寄せるコメントやメッセージがしつこく送られてきた
  • SNSやブログなどの情報を集めて、個人情報を特定され拡散された
  • SNSなどのIDやパスワードを乗っ取られ、不適切な投稿をされた
  • 匿名掲示板に誹謗中傷を書き込まれた

上記のような行為がエスカレートした結果、自宅や職場などを特定され、物理的な被害に発展するケースもあります。

ストーカー規制法の経緯

もともとは、現実世界でのつきまとい行為などに対する規制法として、作られた「ストーカー規制法」ですが、現在ではネットストーカーも規制対象となっています。

ストーカー規制法は、2000年に施行されましたが、2012年の電子メールによるストーカー行為からの殺害事件をきっかけに一度改正がおこなわれ、さらに2016年にSNS上を利用したストーカー行為から殺人未遂事件に発展したことを受け、SNSなども適用対象とした法律に改正されました。

ストーカー規制法の詳細については「ストーカー規制法(警視庁)」をご確認ください。

被害に遭ったらどうするべき?ネットストーカーの対処法

実際にネットストーカー被害に遭っているかも…と感じたら、行為がエスカレートする前に対処するべきです。ここでは、具体的なネットストーカーへの対処法を解説します。

まずは「相談」する

「ネットストーカー被害に遭っている」と感じたら、一人で抱え込まず、まずは誰かに相談することが大事です。未成年の方であれば、両親や身内など信頼のできる大人に相談してみましょう。

相談相手が周りにいない場合や、事態が深刻な際、相談先として最も望ましいのは警察です。警察庁の情報発信ポータルサイト「Café Mizen-未然-」では、相談窓口などの情報がまとめられていますので、こちらを参照するとよいでしょう。

また、弁護士に相談することも一つの手です。弁護士はネットストーカーを直接取り締まることはできませんが、相談すれば法的にどのような手段がとれるのか等、適切な助言をしてもらえます。弁護士に相談する際は、法的トラブル解決の総合案内所「法テラス」を利用してみるのもよいでしょう。

必要な情報(証拠)を集めておく

ネットストーカーの被害に遭っていることを、客観的に判断するための情報を集めておきましょう。証拠となる情報が集められていれば、警察や弁護士は迅速に対応することができるため、解決までのスピードが早まります。

被害の証拠として残しておくべき情報は、メールやSNS・ブログのコメント等です。画面をキャプチャして保存したり、印刷をして残しておきましょう。証拠として残す際には、「いつ」「どこで」「何をされたか」という情報がわかるように記録することが重要です。

被害に遭っている最中に気をつけるべきこと

被害に遭っている最中に最も気をつけるべきことは、相手を刺激しないことです。メッセージやコメントなどが送られてきた際に返信してしまうと、さらに多くのメッセージが送られてくる可能性があります。また、匿名掲示板などで反論することで、相手がヒートアップしてしまい、行為がエスカレートしてしまうケースもあります。

被害に遭っている最中は相手の言動に対して不用意に反応せず、証拠情報を残すことに注力した方がよいでしょう。

ネットストーカーに遭わないために注意すべきこと

ネットストーカーに遭わないために有効なのは「隙を見せない」ことです。インターネットは不特定多数の人が自由にアクセスできるため、「隙」を見せるとそこに付け入ろうとする人物が現れます。

ネット上における「隙」となり得るのは、以下のような事柄です。

ネット上で個人情報を公開する

SNSで個人情報を公開している人も多く見受けられますが、その情報が悪用されないとは限りません。特に住所や電話番号は、ネット上の被害だけでなく直接的な被害に結び付くため、注意が必要です。
また、数枚の写真の背景から自宅の位置を割り出されてしまう場合もあります。住所や電話番号だけでなく、写真などの公開にも注意しましょう。

特定の団体や人を攻撃する

ネットは匿名性が高いこともあり、特定の団体や人に対して軽い気持ちで攻撃的な発言をする人も見受けられます。ですが、こうした行為がきっかけで標的となってしまう可能性も考えられます。匿名性が高いといっても、相手への敬意を忘れず、自身の発言に責任をもつように心掛けましょう。

特定の人物に対して好意を持たれるような態度を取る

ネット上での情報のやり取りの多くは文字であり、細かい感情のニュアンスは伝わりづらいものです。その気がなくても、誤解を招く発言が原因となって自分に好意があると相手が勘違いしてしまい、結果、つきまとい行為に発展することがあります。ネットストーカーの動機のほとんどが「好意の感情」であることを認識し、発言には十分注意を払いましょう。

SNSの公開制限を設定していない

SNSには公開範囲を制限する機能があります。公開範囲を設定しなければ、世界中の人があなたの情報にアクセス可能ですが、「友人・知人だけ」といった範囲に限定すれば、安全性が高まります。ネットストーカーの被害が心配なときは、制限をかけるのも一つの手です。
また、プライベートな内容に絞ったアカウントと広く発信したいアカウントに分けて運用するのもよいでしょう。

ネットストーカーが付け入る「隙」を見せないようにすることが、ストーカー被害に遭わないための対処法となります。

ネット上のストーカー行為に要注意!

インターネットが発達したことで、私たちの生活は劇的に便利になりました。しかし、それに伴い、新たな脅威も発生していることを認識しておかなければなりません。ネットストーカーはネット上での被害だけでなく、エスカレートして現実世界でも被害を及ぼす可能性があります。
SNSやブログなどを利用する際にはネットストーカーに遭わないよう十分に注意しましょう。

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【監修】
(株)エルテス リスクコンサルティング部 マネジャー 堀口幸憲
2012年に同社の技術部門に入社。企業のソーシャルビッグデータに関する収集体制構築、蓄積したビッグデータ解析を数多く実施、同時にソーシャルリスクサービスのデリバリーも経験。その後、リスクコンサルタントに転籍。大手企業・官公庁等に対してリスクマネジメントの支援を行っている。