Wi-Fi6とは?メリット・デメリットやこれまでのWi-Fiとの違いについて

現在Wi-Fiを利用しようと、サービス業者を検討している人のなかには、最新規格の「Wi-Fi6」という言葉を耳にしたことがある人も多いでしょう。Wi-Fiはたくさんの人が利用している無線LANですが、Wi-Fi6の特徴やメリットなどについては、あまり知られていないのが実情です。

そこで今回は、Wi-Fi6の特徴をはじめ、メリット・デメリット、導入する際の注意点などを詳しく解説していきます。

Wi-Fi6とは?これまでのWi-Fiとの違い

これまで使われていたWi-FiとWi-Fi6とでは、具体的にどのような点が違うのでしょうか。Wi-Fi6の特徴や役割などを正しく理解したうえで、導入に踏み切りましょう。

Wi-Fi6とは

そもそもWi-Fiとは無線LANの一種であり、スマートフォンやパソコン、ゲーム機などの端末をインターネット環境につなぐための規格のことをいいます。今回紹介するWi-Fi6に関しては、2021年3月現在では最新の規格であり、正式名称を「IEEE 802.11ax」といいます。

Wi-Fi5との違い

Wi-Fi6はWi-Fi5の後継規格ですが、それぞれ特徴が異なります。まず、Wi-Fi5とWi-Fi6の通信速度の違いについて見ていきましょう。Wi-Fi5の最大通信速度は6.9Gbpsです。一方、Wi-Fi6の場合は最大通信速度が9.6 Gbpsとなっており、一つ前のWi-Fi5よりも高速化していることがわかるでしょう。最大通信速度が大幅にアップすると、データの送受信にかかっていた時間が短縮できたり、4K・8Kなど解像度が高い動画配信が実現したりするメリットがあります。

また、この2つのWi-Fiでは、利用周波数帯が異なるという特徴も見られます。Wi-Fi5は5GHzのみでしたが、Wi-Fi6になると5GHzと2.4GHzの2つの周波数帯が利用できるようになりました。このように、Wi-Fi6を導入すると周波数帯が2バンド対応となることから、通信環境のさらなる安定化が実現したのです。

さらに、これまでの規格のWi-Fiでは、一度に複数の端末を利用した場合に速度が低下するという点が長年問題となっていました。しかし、Wi-Fi6の場合、複数端末での接続下でも、効率的な通信が可能になったという違いがあります。

Wi-Fiの歴史

Wi-Fi6を導入するにあたって、歴代のWi-Fi規格の変遷についても確認しておきましょう。

第1世代

はじめてWi-Fi規格が登場したのは1997年のことです。当時のWi-Fiは速度が2Mbpsであったにもかかわらず、対応製品はとても高価なものでした。

第2世代

1999年になると、Wi-Fiは第2世代を迎えます。この頃に使われていたWi-Fiは速度が第1世代のおよそ5倍の11 Mbpsとなり、より高速な通信ができるようになりました。

また、第2世代になるとWi-Fi対応機器が低価格で製品化されたことから、一気に市場に普及していきました。

第3世代

2003年に販売されたWi-Fi対応機器は第3世代に相当するものです。周波数帯が2.4GHzで第2世代と同じものを利用しているにもかかわらず、この規格では54Mbpsもの速度が実現できました。

加えて、この頃には無線LANを内蔵したノートパソコンが普及し始めたという時代背景から、さらなる高速化と混雑の解消が期待されるようになりました。

第4世代

第3世代のあと、2000年代の後半になると、無線LANはより高速化していきます。2009年に登場した第4世代では、最大速度が600 Mbpsとなりました。規格の速度が上がったことは、スマートフォンの急速な普及をあと押しする要因となりました。

第5世代

2000年代後半頃から無線LANが渋滞するという問題が顕著になりました。無線LAN渋滞の理由としては、ノートパソコンやスマートフォンなどの端末の増加や、電波干渉が多発するなど、さまざまな事柄が挙げられます。

無線LANの渋滞を解決するための手立てとして生まれたのが、周波数帯「5GHz」の利用です。このことにともない、2013年には5GHzのみに対応した規格が登場しました。最大通信速度に関しては6.9Gbpsを記録し、さらなる高速化が実現しました。

第6世代

2019年に登場したWi-Fiは「第6世代」と呼ばれており、周波数帯は2.4GHzと5GHzの両方を利用しているという特徴があります。2つの周波数帯を利用することによって、対応機種の幅が広がっただけでなく、より安定した高速通信環境が現実のものとなりました。

Wi-Fi6が登場した時代背景について

機能性が高いことで知られているWi-Fi6ですが、Wi-Fi6登場にはどのような時代背景があったのかを見ていきましょう。

5Gに対応するため

5Gとは「第5世代移動通信システム」を略した名称であり、日本国内でも順次サービスが始まっています。5Gは、超高速化・超多数同時接続・超低遅延の3点が特徴の通信システムです。

一例として、4Gと5Gの通信速度を比較してみましょう。4Gの速度は最大で1Gbpsでした。これが5Gになると、最大で20Gbpsもの速度で通信ができます。この点だけに着目しても、5Gに変わることで動画やゲームなどが高画質で楽しめるというメリットがあることがわかるでしょう。

ただし、5Gに対応するためには、通信環境の基盤であるWi-Fi環境の性能を上げて進化させる必要があります。Wi-Fi6は5Gの情報を処理する新しい規格として登場したものです。

ICTの基盤となる

スマートフォンが世界的に普及したことにより、あらゆるものがデジタル化されました。このような時代背景から、Wi-Fiは私たちの暮らしにとってなくてはならないものとなりました。

また、インターネットがものとつながる技術は「IoT」と呼ばれていますが、IoTが普及していくためにも、Wi-Fi環境を整えることは欠かせません。加えて、AI(人工知能)やICT(情報通信技術)のレベルを上げるためにも、より高速で安定しているWi-Fi6の存在は重要なポイントとなるのです。

Wi-Fi6のメリット

Wi-Fi6の導入を視野に入れている場合、メリットを正しく理解しておきましょう。

通信の高速化

Wi-Fi6を導入すると、通信の高速化が期待できます。年々、動画やゲームは高画質化しており、大容量のデータを転送することが求められるようになったため、Wi-Fiも高速であることが必須条件となりました。

省エネルギー

Wi-Fi6には「TWT(Target Wake Time)」と呼ばれる機能があります。この機能はデータ通信のタイミングをコントロールしてくれるものであり、消費電力を抑え、Wi-Fi機器のバッテリーを長持ちさせてくれるというメリットがあるのです。この機能の登場により、将来的にはWi-Fiに接続したスマートフォンやゲーム機などのバッテリー節約への期待も高まっています。

混雑に強い

これまでWi-Fiを使っているときに「速度が遅い」と感じたことがある人は多いでしょう。新しく登場したWi-Fi6は混雑に強いというメリットがあります。Wi-Fi6には「OFDMA(直交周波数分割多元接続)」と呼ばれる技術が使われているため、使っている途中で通信が混雑する心配はありません。

Wi-Fi6のデメリット

万能と思えるWi-Fi6にもデメリットはあります。ここでは、Wi-Fi6のデメリットについて2点見ていきましょう。

対応機器が高額

Wi-Fi6は比較的新しい技術であるため、対応機器のなかには高額なものも含まれます。しかし、Wi-Fi6がさらに普及することにより手頃な価格の機器が販売される可能性は十分あるといえます。

登場してしばらくは対応機器が限られる

しばらくは対応機器が限定される点はデメリットといえるでしょう。たとえば、iPhoneでは、Wi-Fi6に対応している機器はiPhone11シリーズ、iPhoneSE(第2世代)と非常に限定的です。

Wi-Fi6を導入する際の注意点について

Wi-Fi6を導入する場合は、次に紹介する2点の注意点についても確認しておきましょう。

対応端末が少ない

2021年3月現在、Wi-Fi6に対応している端末はそれほど多いわけではありません。加えて、コストが高額であるという問題もあるため、導入の際には対応端末や予算のバランスについてしっかりと検討しましょう。

現在使用中の機器でも継続して使用できる

Wi-Fi6を導入した場合、現在使用している機器も継続利用できます。しかし、Wi-Fi6に対応した端末でなければ、Wi-Fi6の機能を最大限に発揮することは難しいというデメリットがあります。

まとめ

Wi-Fi6はたくさんのメリットがありますが、新しい規格ゆえにデメリットもあります。そのため、導入の際には特徴をしっかりと理解したうえで、より快適な通信環境の実現を目指しましょう。

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